マドリード日本人会

次回のスペイン語愛好会では村上春樹の”ノルウェイの森”を日本語とスペイン語で読み比べる事に挑戦してみたいと思います。開催の日時は未定ですが、それまで討論の材料を幾つか提供して行きます。

ある作家を理解するにはその方が生まれて、生きた世界を把握する事も重要でしょうから、まずは村上春樹の略歴を挙げて見ます。これを見ながら色いろと想像するのも楽しいものです。特に比較の対象に取り上げた”ノルウェイの森”の主人公”ワタナベ君”は1968年に18歳と言う設定になっていますから、村上春樹と同じ世代を生きたと言えましょう。

又、スペイン語の訳を理解するには、どの様な方が日本語からスペイン語に直す責任を果たされたかを知るのも大切です。翻訳は原作と言う制約を受けつつも一つの創作であり翻訳者が原作者をそして原作中の人物を如何に自分に取り入れていくかが良い訳を紡ぎ出すには必要な気がします。訳者のLourdes Portaは1993年からバルセロナの国立語学学校で日本語の先生をしていますが、この方のスペイン語訳を楽しみたいと思います。インターネットで見つけた批評の中に村上春樹の作品の多くをスペイン語に訳したLourdes Portaの訳を読みなれた読者が最新作の”1Q84 “をスペイン語で読んだが違和感を感じて途中で読み止めたと言う批評が載っていました。良く見てみたら訳者が違っていた事を発見して自分の違和感の原因が判ったとコメントをしています。Lourdes Portaの水準の高さを示す逸話でしょう。

1987年9月に講談社から書き下ろしで刊行され爆発的人気を得た”ノルウェイの森”が2005年6月まで(約18年を必要としました)スペイン語に翻訳されなかった経緯を知るのも面白そうです。

文責:新村

村上春樹略歴 最終版

訳者略歴Lourdes Porta Fuentes最終版

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