マドリード日本人会

寄稿者の木槌さんとのやり取りで連想が連想を生んでとうとう沖縄産黒豚とイベリコ豚の話にまで進展してしまいました。吾方黒豚君は何と貫禄のある格好でしょう。しかも黒い”タテガミ”まであるガッシリした堂々たる風格です。毛も多く色も真っ黒です。

イベリコ豚が可愛らしく見えます。

ご参考までに両方の写真をGoogleから検索して見ました。沖縄産黒豚はJAおきなわのHPから取らせていだきました。

文責:新村

10 コメント to

“写真家 東松照明さん 3”

  1. 木槌

    イベリコ豚の定義変更について調べてみました。本日の日付で、El Ministerio de Agricultura, Alimentación y Medio Ambiente から各自治政府に通達があったと報道されています。純粋なイベリコ豚を守ろうというのが目的なのですね。
    消費者に直接係わる事項としては、豚の品種と飼育の種類明記が義務付けられることでしょうか。100%純血イベリコ豚(国内に4か所)か他種との交雑豚(北米原産のDuroc種と交配)かが判るようになること。自然の中でドングリや牧草を食べて育ったか、穀類豆類の人工飼料を与えられながら自然の中で育ったか、狭い「独房」の中で育てられたか、この違いも消費者に判るようにラベルに記載する、ということのようです。
    確かに、2008年からの飼育数の推移を見ると、約11万5千頭の純血に対し、雑種は約2百5万5千頭となっています。(2011年)純血豚は4年間で半数以下に落ち込んでいます。深刻ですね。
    人工飼育の雑種receboの生ハムは、純イベリコ bellota の4分の1の価格で手に入るので、ちょっと奮発すれば家庭に1本買うことができます。ハモン立てに置かれた黒光りする爪を見て、幸せ~と思うのは、些細なる贅沢なのです。一度Guijuelo産のベリョータハムを1本いただいたことがありますが、美味しすぎの贅沢すぎでした。硬くなってしまわないうちに食べないといけないので、なんだかもったいないなぁと思いました。ちなみに私はレセボの前脚が好きです。(値段的にも好き。)

    写真を比べるとよくわかりますね。イベリア半島の黒豚の方がつるんとしています。(もっと黒くてデブのブタさんもいますよ。)我らが黒豚さんの肉があれだけ美味しいということは、沖縄のアグー豚は、どれだけ美味しいのでしょうねぇ・・・・。沖縄料理のらふていを食べてみたいです!

    そうそう、なぜ生ハムには豚の筋肉に寄生するサナダムシの一種「有鉤嚢虫(ゆうこうのうちゅう)」別名「豚嚢虫」がいないのか?海の塩に1年以上漬けておくと、虫も死滅してしまうのだそうです。

  2. 新村 嘉朗

    木槌さん
    「有鉤嚢虫(ゆうこうのうちゅう)」を調べてみました随分と怖い病気をもたらす回虫なのですね。昔母親が牛肉は半生で食べても良いが豚肉は火に通さないとダメと良く言っていたのを思い出しました。母親はエライ。

    イベリコ豚の定義がハッキリして何でもかんでもイベリコ豚と称して売っていた状況が改善されそうです。

    それにしても日本のトンカツが食べたい。スペインで如何して食べられないのでしょう。

    新村

  3. 木槌

    最近知ったのですが、セクレート・イベリコという豚肉があります。ちょっと高いのですが、霜降りのトロ~リ柔らかい部位です。これを塊で買って、厚めに切ります。パン粉は、こちらの食パンを半乾きのうちにポロポロにしてみると美味しいです。シナモンを少し入れても、風変わりでなかなかのお味です。たぶん、日本のトンカツに負けませんよ。(新村様はお料理されますか?)

    写真とはまったく関係のないトンカツの話になってしまいました。ごめんなさい!

  4. 木槌

    昨日のトンカツの話があまりにも美味しそうだったので、スーパーの肉屋さんへ行ってきました。驚いたことに、値段が1ヶ月前よりぐっと下がっていました。(クリスマスに高い買い物をしてはいけません。)セクレート・イベリコがキロ15,9ユーロでした。赤身だけのプレッサ・イベリカも23,9ユーロになっていて(先月は36ユーロでした)、「美味しいよ!」という肉屋のおじさんの笑顔につられてどっさり買ってしまいました。
    しかしこのお値段の差、もしかして今日の肉は「人工飼料100%独房飼育」の雑種だったりして・・・・。

  5. 新村 嘉朗

    ”セクレートとは腹部の脂肪と脂肪の間の肉のこと。セクレートは1頭から1枚(100g)しか取れない極めて貴重なお肉で絶品”(出典:Le Monde Universelle de Yoshi)と言う情報を見つけました。早速現代スペイン語辞典(白水社)を見てみましたが、上記の説明は無く、通常の”秘密”と言う訳しかありません。Espasa Calpe社から出しているDiccionario de la Lengua Española(第19版で一寸古いですが)を見てみると6.”Cosa arcana o muy recóndita que no se puede comprender”と言う説明がありますから、何十キロという豚の腹部の脂肪と脂肪の間にありしかも100グラムしか取れ無いと言うのですから、探しに探してやっと見つかる様な秘密の場所に有る肉と言う感じから付けられた名称と想像が付きます。何と無く想像を搔き立ててくれます。
    日本では肉屋さんで100グラム1,000円とかインターネットの情報に載っていましたが、スペインでも1キロ15.9ユーロと言う事で豚肉とすると超高級と言う位置付けです。買うにもちょっと躊躇しそうです。家族会議を開いて予算確保が必要な感じです。でも美味しいでしょうね、これから作ったトンカツは。
    僕は料理らしい料理は出来ませんが、見よう見まねで作ります。一番の自慢は小さい時に母親が良く作ってくれたジャガイモのコロッケです(スペインではPastelillo de Patataと言わてしまい、格下げされた気分で家では作っても肩身を狭くしています)。揚げたてにトンカツソースをかけて食べるのは想像するだけで涎がでてきます。美味しい刻みキャベツを添えないと感じが出ません。
    新村

  6. 木槌

    セクレート・イベリコで、二品作ってみました。
    (1)超薄切りにしてさっと茹でて、レモンとたまり醤油。絶品!
    (2)コニャックと蜂蜜と醤油で煮込む。ご飯が進んで困ります!

    プレッサ・イベリカは、トンカツにしました。今回はスペインのサラサラしたパン粉で作ってみましたが、出来上がりがカリカリで、霜降りのわりには硬くなってしまいました。(たんに調理が下手なだけかも。)とんかつソースがなかったので、タルタルソースをどっぷりつけてみました。やっぱりサクサクの食パン粉の方が美味しい感じがしました。濃厚なお味ですが、いったいカロリーはどのくらいあるのでしょう???(美味しいから気にしない!)キャベツがなかったので、芽キャベツのコショウ炒めで代用しました。確かに、芽キャベツでは感じが出ませんでした。ははは。

    記事のタイトルと全く関係のない話で、東松さん、ごめんなさい。

  7. 木槌

    私はコロッケを作ったことがありませんが、日本のコロッケはハンバーグ形でしたか?だから croqueta ではなくて pastelillo なのでしょうか。(語尾が-ito ではなくて、-illo なのは、カンタブリアの一般的な言い方でしょうか。)スペインのコロッケはイモムシ形でかわいいですが、おイモのコロッケbocadito de patata はまん丸でもっとかわいいですね。

  8. 新村 嘉朗

    木槌さん
    連絡が途絶えてしまい失礼しました。本日一つ仕事が終わり次の仕事に掛かる前に心の余裕が出来ました。
    僕の作るジャガイモ・コロッケは母が作ってくれた物を真似したもので小判型ですが、手の平の分少し厚めです。時にはスペインのコロッケ風にも作ります。語尾の部分の変化は多分カンタブリアの言い方でしょう。

    実は2週間前の土曜日にマハダオンダの駅の近くにあるフランス系のスーパーに買物に行きましたが、食肉部でSecretoを見つけました。1kg当り19.90ユーロでした。如何にも脂と脂の間にある肉らしく脂身が多そうです。木槌さんのレシピーを真似て次の週末に作ってみます。

    新村

  9. 木槌

    『写真家 東松照明さん 2』のコメントの続きです。

    渡嘉敷島の写真を見てぱっと思ったのは、神々の住む島なんだなぁ、ということです。山が深く、渓谷が多く、水の豊富な土地で、古くから稲作が行われてきたそうです。観光地として整備された生活の中に、人々の伝統を大切にする気持ちが活き活きと感じられます。海や土地の神様に感謝を捧げるお祭りや、大勢の人が集まって楽しむお祭りや行事がたくさんあるようです。皆で楽しく過ごす祭りというのは、もともとは土地の神様を喜ばせたり鎮めたり、またはお盆やハロウィンと同じように、黄泉の国から戻ってくる先祖を迎えたり(後者は悪霊を避ける為のようです)するものだと理解しています。土地のお祭りの写真などで、笑顔で汗を流す人々の顔を見ると、なぜか嬉しさが込みあげてきて感動するのですが、それはきっと、目に見えない存在がいっしょになって喜んでいるからではないかな、などと想像してしまいます。

    島の歴史の悲しい一面が、昭和20年3月23日正午から始まった空襲です。集落はそのほとんどが焼け落ち、島全体が山火事となり、爆撃が続く中27日には米軍が渡嘉敷島に上陸したそうです。翌28日10時、北山にて329人の島民が集団自決により命を落とされます。その様子は、生存者の体験記として小嶺幸信さんとおっしゃる方が書かれています。
    http://www.vill.tokashiki.okinawa.jp/wp-includes/pdf/jiketsu01.pdf
    http://www.vill.tokashiki.okinawa.jp/wp-includes/pdf/jiketsu05.pdf

    渡嘉敷村のホームページで面白いものの一つに、伝説や民話があります。
    http://www.vill.tokashiki.okinawa.jp/gaiyou/gaiyo/minwa
    『アカマターと浜下り』は、島の火の神が祀られているグスク山に住むアカマター蛇と村娘の話で、『古事記』に出てくる三輪山の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)と活玉依毘賣(いくたまよりびめ)と同じ内容なのがなかなか興味深いです。
    また、キジムナーという精霊の民話が2つ紹介されていますが、自然豊かな土地に共通の伝説ではないかと思ってしまうほど、親しみを感じます。スペイン北部でも似たような森の精霊が、ケルト民話に出てきます。キジムナーとは、大木に住む赤子ほどの背丈の赤毛の木の精で、人間にいたずらしたり、反対に仲良しになって助けてくれたり、ただし裏切られると復讐をしたり、というちょっと怖いような、でもなんとなく愛嬌のある存在のです。その由来は、人類誕生以前の存在だとか、死者、溺死者だとか言われているようです。タコ、ニワトリ、屁が嫌いというのも面白いと思いませんか。
    余談ですが、キジムナーが住むというガジュマルの樹は、「風を守る」が訛って付けられた名称ではないかという説があるそうです。屋敷林のフクギもまた風に関係のある木で、こちらは風や潮から家屋を守るために植えられたそうです。
    余談ついでに、ヤマモモの木もあって、スペインのマドローニョと同じなのがなんだか嬉しいです。ムム、ムムギーと呼ばれているそうです。
    http://www.vill.tokashiki.okinawa.jp/gaiyou/chisei/shokubutsu/

    長くなってしまいました。戦争の惨たらしさを伝える作品を数多く残した東松照明さんが、沖縄を愛された理由がなんとなくわかるような気がします。沖縄の人たちが溶け込んでいる自然の中に、太古から続いている生命の営みを見出されたのだろうな、と思います。私が感じている写真の女性の強い意志というのは、生き抜く、生き切る、という人の尊厳なのだと思います。

  10. Yoshiro Niimura

    木槌さん
    沖縄には未だ足を踏み入れたことが無いのですが、特に終戦直前の悲劇は何とも言えません。一般人の集団自決や投身自殺、今回紹介いただいた記録も最後まで平常心では読む事が出来ません。日本人が日本人(沖縄の人々)を差別したり、人間の醜さをむき出しにするのが戦争なのでしょう。
    そんな中で自然の中で逞しく生きる女性を捉えた様に沖縄の方を理解して愛していたのが東松照明さんなのでしょう。写真集を買って見たくなりましたし、沖縄の歴史も良く知らない戦後生まれとするともっと冷静に沖縄のことを勉強しなければと思わせてくれた東松照明さんに感謝したいと思います。

    新村 嘉朗

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